obake2



こんにちは。

夏といえば怖い話で涼を取るのが日本流ですよね。

今回はビザの話から脱線して、アメリカ人から聞いたちょっと怖い話をお届けします。
次回は私と友人が日本で体験した不思議な話をしようと思っています。


今回の話は2つ。
1つ目は彼(現夫)が以前勤めていた会社の同僚が体験した話です。
数年前に彼がその同僚から聞いた話なので、所々うろ覚えですがご容赦ください。

2つ目は義理の祖父母が約50年前に2人揃って体験した不思議な話です。

私の書き方だと全く怖くないので、怖い話が苦手な方でも大丈夫!
こんな話もあるんだな、と感じてくだされば幸いです。


声が聞こえる

踏切り_shii5273_2

これは同僚が大学生のときの話です。

同僚はユタ州出身で、大学生の頃までそこに住んでいたそうです。

事が起こる日の前日、隣の州に住んでいる友人の家まで車で遠出しており、当日は数時間かけて帰宅していたところだったそうです。
早朝から運転していたこともあり、お昼頃になると眠気が襲ってきました。
同乗者は誰もおらず、話し相手も居ないので、眠気払拭のためにと歌を歌いだしました。

そんなとき、ユタ州のとある踏切に差し掛かりました。

時間は13時頃。対向車も後続車も歩行者も居ない所でした。
普段ならそこそこの交通量の踏切だそうですが、そのときは周囲に誰もいなかったそうです。

珍しいこともあるものだ、と踏切を渡ろうとしたそのとき




耳元で 囁き声 が聞こえたそうです。


しかも明らかに 複数の人の声 が。




何かをぼそぼそと囁いているのですが全く聞き取れず。

驚いて思わず誰も居ない助手席を確認し、ミラーで後部席も確認しましたが、勿論誰も居ません。
それは踏切を渡るほんの4秒程の間ずっと聞こえていたそうで、踏切を渡り終えると声もやみました。

踏切に入る瞬間までCDもラジオも付けず、自分で歌だけを歌っていたそうですが、歌に被せるように声が聞こえてきたそうです。

はじめはラジオの混線かと思ったようですが、声が聞こえてきた方向はラジオではなく

自分の両耳のすぐ隣から。

小さな声、大きな声、沈んでいる声等があり、声の性質をその一瞬で感じ取ったそうです。

帰宅後に念のためボンネットとトランクの中を確認しましたが何もありませんでした。
「気味の悪いことがあったな」程度に考えてあまり気にせず、昼寝をしたり掃除をしたりして残りの時間を過ごしたそうです。


その日の夕食後、訪ねた友人にお礼の電話をかけたそうです。時刻は約21時頃。
すぐに友人は電話に出ました。

「今電話して大丈夫か?」と友人に聞くと

「何??ちょっと聞こえにくいから大きな声で話してくれ!」
と友人が大きな声で応えました。

そこで同僚も大きな声で話しながら、無事に帰宅したことと前日のお礼を伝えたそうです。
一通り話し終え、そろそろ切るかというところで


友人 「長時間の運転後なのにもう外で遊んでるなんて元気だな(笑)今日は早く帰って寝ろよ。」


友人のその言葉を聞いた瞬間、全身に鳥肌が立ったそうです。
友人はそれを言い終えると「じゃあ。」とすぐに電話を切ってしまいました。


そのとき同僚は1人で家で話しており、テレビもラジオも点けていませんでした。周辺も静かだったそうです。
友人との電話を終えた後も誰かの話声などするはずもなく...。


「何故友人は自分が外で遊んでいると思ったんだ・・・?」


友人に再度電話して聞く気には到底なれず、どうせまた混線だろう、と無理矢理自身を納得させましたが、その日は家中の電気を付けたまま就寝。

後日その友人に電話の件を尋ねたところ、同僚の背後で楽しそうな大勢の声が通話中ずっとしていたそうです。そのためナイトクラブのような所から電話を掛けてきていると思ったとのこと。


その年のクリスマス、同僚の実家に親族一同が集まった際にこの体験を話したそうです。
すると、同僚の祖父母と、その同世代の親族達が思い当たることがあると昔の話をしてくれました。

祖父母世代が子供だった頃、その踏切でスクールバスと列車の衝突事故が起こり、スクールバスに乗っていた子供達とドライバーの全員が亡くなったそうです。
大きなニュースになったらしく、ユタ州近くに住んでいた私の義理の祖父母もこの事故のことを覚えていました。

同僚がよくよく色々な人にこの話をしたところ、その踏切付近で似たような体験をした人達が多くいることが分かりました。有名な話だったらしく、知らなかったの?と大勢に驚かれたそうです。


同僚はその後何度もその踏切を通行したそうですが、怖い思いはそれ以降体験しなかったそうです。


墓地にて

この話は、私の義理の祖父母(以下、祖父母)が約50年前に体験した話です。

ある日、祖父母は亡くなったばかりの友人のお墓を訪れていました。
その墓地はアメリカの田舎によくあるタイプのもので、平坦で広大な土地に作られています。
私もその墓地に行ったことがありますが、遮る物の無い見通しの良い場所です。

お昼を少し回った時刻に、友人が眠る区画にやって来た祖父母。
すると、その数メートル先に婚礼衣装を纏った男女が誰かの墓前に立っており、2人でその墓石を見つめていたそうです。

祖父母からは男女の横の姿しか見えませんでしたが、結婚式前にその墓に眠る誰かに晴れ姿を見せに来たのだろうとさほど気にしなかったそうです。
唯一気になったのは、祖父母が友人の墓に向かっている途中で彼等に気付かなかったこと。


自分達も友人の墓に向かって話しかけている途中、祖父がふと視線を感じて辺りを見回すと、先程まで横を向いていたその男女が、体を祖父母の方に向けて正面からこちらをじっと見ていたのです。
彼等の表情はいたって普通だったので特に何とも思わなかったようですが、彼等が微動だにしないことに気付き、そこではじめて何か変だと感じたそうです。

そのときは風が吹いていて自分達の服や周囲の木々の葉がサワサワと揺れているのに
彼等の服や髪は全く動いていなかったそうです。

何か言うでもなくじっとこちらを見ているだけ。

祖父曰く、彼等はまるで時間が切り取られた空間に居るように見えたと。
月並みな表現だがそれが一番しっくりくると。

祖父は隣にしゃがんでいる祖母に声を掛けようと一瞬目線を祖母に移しました。
祖母と一緒に彼等の方に目線を再度向けましたが、既にその男女はどこにも居なかったそうです。

目線を外していた時間はほんの一瞬でしたし、もし彼等が移動していたとしても、墓地が広大で見通しが良いので、必ず移動している姿を確認できます。

まさか近くにある木に登ったのではと思い、木の下まで見に行ったそうですが勿論その様なことは無く。

2人揃って幻覚を見たのかと話しながらその日は帰宅しました。


後に、その男女が立っていた墓は、その少し前に亡くなった同じ街に住んでいた老女の物だと分かりました。
祖父母は彼女と話したことは無く、たまに顔を見掛ける程度でした。
彼女は結婚後数年で夫を亡くし、子供も居らず、以降再婚することなく1人で過ごしていたと聞いたそうです。

結局その男女が誰だったのかは分からず仕舞い。
祖母は「大好きだった夫と一緒に、彼女本人が自分の墓に出てきたのではないか。」と語っていました。

祖父母にとってこの体験は「怖い」というよりも「何故自分達の前に出てきたのか?」という思いが強い出来事だったそうです。無理矢理関連付けるならば、祖父母がそのとき結婚して間もなかったからでしょうか。

それからというもの、祖父母はその墓地を訪れる際には彼女のお墓にも声を掛けていくようになりました。
この出来事から50年程経ちましたが、婚礼衣装を纏った男女はそれから一度も現れていないそうです。

ウェディング_サリセロ_2


終わりに

私がこの話を聞いたとき驚いたのは、祖父母の子供世代にスクールバスが既に存在していたということと、イギリス英語とアメリカ英語では車のボンネットとトランクの言い方が違うというどうでもいいことでした(苦笑)

そこまで怖くないので涼を取るには不十分ですが、私の書き方が下手なのが致命的
アメリカにもこういう話がありますという紹介でした。

そして実は、前述のユタ州で起こったスクールバスの事故は、その後何故かテキサス州で起こったと誤った情報が広がり、現在ではテキサス州のとある踏切がお化け踏切として有名になっているそうです。


アメリカにも心霊スポットと呼ばれる場所は多々ありますが、危険なので絶対に行きたくありません。
皆様もそういった場所には近付かないようお気を付けください。
怖いのは幽霊ではなく人間ですからね。特にアメリカは。


それでは今回はここまで。御覧くださりありがとうございました。

日本で体験した怖い話・不思議な話に続きます。


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